インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「おいモモ、起きろ!!」

この声は尚史?

今読んでいる漫画がちょうどいいとこなのに!

……って言うか、私はなぜ尚史に起こされているんだろう?

「うーん……今いいとこだから……」

「すぐに出ないと結婚式に間に合わないぞ!」

何言ってんの?

結婚式なんて呼ばれてたっけ?

「結婚式って……誰の?」

「寝ぼけてんのかぁ?!俺とモモのだよ!」

私と尚史の……結婚式?

ああそうだ、私と尚史は結婚して、今日結婚式を挙げるんだったっけ……。

「早よ起きろ!もう11時だぞ!」

「そう……11時…………ええっ?!」

あわてて起き上がり時計を見ると、時計の針はもうすぐ11時を指そうとしていた。

なんてことだ!

あの鐘の音は尚史のスマホのアラームだったのか!

「ね、ねね、寝過ごした!1時間も!」

「やっと目が覚めたか。俺は急いでシャワーしてくるから、モモはその間に顔洗って着替えとけよ」

「わかった」

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