インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
だけど結婚して一緒に暮らしている時点で、それなりに夫婦らしいことをしているのは、親たちもわかっているんだろう。
そう考えるとなんだか妙に恥ずかしい。
それからすぐにうちの両親がマンションの前まで車で迎えに来てくれて、私たちは車の後部座席に乗り込んだ。
「お父さん、昨日は急に用事頼んでごめんね」
「いや、かまわんよ。昨日受け取ってきたものは後ろに積んであるから。ゆうべは残業だったのか?」
父はハンドルを握り、前方を見たままで尋ねた。
そういえば用事を頼んだだけで、事情をキチンと説明していなかったっけ。
「私も尚史も会社で大きなトラブルがあってね、私は夜中には帰れたけど、尚史が帰ってきたのは今朝7時前だった」
「そりゃお疲れさん、大変だったんだな。じゃあ尚史はロクに休む暇もなかっただろう」
「それが私も尚史が帰るまで心配で眠れなくて、少し仮眠取るつもりが二人とも寝過ごしちゃったんだよね。私たちの方が準備で早く行かなきゃいけないし、ホントは病院まで二人で電車で行くつもりでいたんだけど、迎えに来てもらえて助かった」
結婚して親元を離れてもまだまだ子どもだなと笑われるかと思ったけれど、私の予想に反して父は少し嬉しそうに微笑んだ。
そう考えるとなんだか妙に恥ずかしい。
それからすぐにうちの両親がマンションの前まで車で迎えに来てくれて、私たちは車の後部座席に乗り込んだ。
「お父さん、昨日は急に用事頼んでごめんね」
「いや、かまわんよ。昨日受け取ってきたものは後ろに積んであるから。ゆうべは残業だったのか?」
父はハンドルを握り、前方を見たままで尋ねた。
そういえば用事を頼んだだけで、事情をキチンと説明していなかったっけ。
「私も尚史も会社で大きなトラブルがあってね、私は夜中には帰れたけど、尚史が帰ってきたのは今朝7時前だった」
「そりゃお疲れさん、大変だったんだな。じゃあ尚史はロクに休む暇もなかっただろう」
「それが私も尚史が帰るまで心配で眠れなくて、少し仮眠取るつもりが二人とも寝過ごしちゃったんだよね。私たちの方が準備で早く行かなきゃいけないし、ホントは病院まで二人で電車で行くつもりでいたんだけど、迎えに来てもらえて助かった」
結婚して親元を離れてもまだまだ子どもだなと笑われるかと思ったけれど、私の予想に反して父は少し嬉しそうに微笑んだ。