雨上がりの恋
「お前も幸せそうだけど。」

「はぁ?どこが…」

「美味いもん食ってる今。」

「だって、ここのは何食べても美味しいし。」

「それは間違いないな。」

やっぱりいつかは愛する人と幸せになりたいけど、今はまだ当分、恋愛はいいや…とも思う。

気の合う友達がいて、美味しいお酒が飲めて、食べ物が美味しいと感じられたら確かに私は幸せには違いない。

今はそれでいいのかもしれない、そう思った時

「お前にもきっといるよ。そういう相手が。」

そんな言葉を真面目な顔して言われるとは思わなくて、思わず隣の頼人を二度見した。
< 31 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop