雨上がりの恋
その千秋の言葉に、また胸がざわめく。

だけどこれは、あの頃感じたほろ苦い気持ちを思い出してしまうから。

うん、きっと…そう。

「俺の、好きなタイプね」

と言葉を発した頼人と目が合った。

このタイミングで目が合ったからって期待なんて一切してない。

彼の好きな女性のタイプなんて今更だ。

それくらい私だってよく分かってるつもり。

なのに何を思ったのか勝手に高鳴っていく胸の鼓動。

「…大人っぽい女」

ほら、やっぱり…合ってた。

高校時代に彼が付き合っていた女子はみな、綺麗で大人っぽい女子ばかりだった。

私にはどう頑張ってもなれないような。
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