雨上がりの恋
「え、いや、でも悪いし私が何か作るよ。」

「二日酔いでまだ辛いんだろ?無理すんなって。」

確かに、頭痛がひどい。

そんなに飲んだ覚えはないけど途中からの記憶がないってことは、覚えていないだけで相当飲んだのかもしれない。

「うん。でも、いいの?」

「いいって、それくらい。泊めてもらったお礼って事にしといてやるからお前は気にせずゆっくりしてろ。」

遠慮する私をソファに座らせそう言うと、私の頭をポンポンと撫で再びキッチンの方に戻って行った 。

頼人が優しい。

嬉しくないわけじゃないのに、なぜか切なさで胸が少しだけ苦しくなった。
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