好きです。先輩
俺は静かに希衣の病室を開けた。

いつもの花が開花したような可愛い笑顔はなく綺麗な顔で眠っていた。

「希衣・・・来週姉貴の結婚式だよ。その翌週は連休あんのに寝てていいのか?頼むから早く起きてくれよ。俺お前がいなきゃだめなんだ」

泣きたい気持ちを抑えて希衣のことを見守った。

その日希衣は目を覚ますことはなく俺も時間ということで家に帰った。

親父は事情を聞いていた。

だから俺には何も言わなかった。

俺もただいまの一言も言わず部屋に入った。
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