どうしても、キミに言えなくて。
彼女を救いたい


ー大気sideー
どうして?どうして彼女ばかりが傷つくんだ!?
わからない…っ!
学校に行っても、勉強をするきになれない。
彼女が心配で…。

「月が綺麗ですね、は、告白の言葉にもなるんですよ」

「何でですか?」

「先生にもよく、わからないの。私的には、大切な人が隣で一緒に見る月が、とっても、綺麗に見えるからだと思うんだけどね!」

「へぇーーー!」

「でもね、これは、とっても素敵な言葉だと思うの」

「どうしてですか?」

「なんとなくだけど、月が綺麗ですねの綺麗って、月もあなたも綺麗って感じがするの」

「…綺麗…」

華…大丈夫かな?

ーキーンコーン

「今日の授業はここまでよ!」

ガタンッ

はやく行かなきゃ!

ダッ

「…美崎君、どこ行くの!?」

「華のところです!」

「華?それって…五十嵐さんのこと?」

「…っ!?」

はやく行きたい!
華のところへ!

ガラッ

「華っ!…っ!?」

「えっ…これって…」

部屋が…まるで、暴れたかのような…

「大気君…来てたのね」

「はい…今。それより、これって…」

「華が暴れたのよ…」

「華…が…?」

「えぇ、急に。狂ったようだったわ。」

どうして、華が?

「今、華が投げたやつ片してるの。」

「手伝います」

「ありがとう。」

ガチャガチャ

「「……」」

なんか…気まずい…

「華ね…」

「…?」

「寝言でずっと言ってた。」

「何をですか?」

「奪わないで。私の大切なものを!、って…」

華…っ!

「…あの子、学校を行けなくなって奪われたって、勘違いしたんだと思うの…」

「行けないんですか、学校…」

「えぇ。怪我をした学校でさらに華が狂ったら大変だもの…」

「…そうですか…」

「華の体のことも考えるとそうしなきゃダメなの」

「時間が…ないんですか…?」

「えぇ。2ヶ月しかない。それに…記憶もなくなってきてるの…」

ドクンッ

「えっ!?」

「…今は私達のこと覚えてるからいいけど、全ての記憶をなくしたら…華はリセットされるの。生まれたての赤ちゃん見たいに…」

リセット…?
生まれたての赤ちゃん…?
記憶…?忘れる…?

「…それでも、彼女を支える気があるなら、いてほしいけど、支える覚悟がないんなら、もう会わないでほしい。」

「えっ…!?」

「覚悟ができるまで、華には会わないで。支えられなかったら、私に連絡をしてほしい。」

「……」

それからのことは覚えていない。
気がついたら…家にいた。
覚悟…。華を支える覚悟…。
俺にそんなのあるのか?華を支える覚悟が…?
わからない。どうしたらいいのか…。
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