未来の約束
「そう。なら美和の記憶の中に、君がいないことにも気付いたか?」

「それならそれで良いと思ってます。俺は、過去の美和と一緒にいたいわけじゃないんで」


男は、フッと笑みを浮かべた。


「俺からも聞いて良いですか。あなたと美和の関係って、何なんですか?」

「その質問に答える前に、もう一つだけ聞かせてくれないかな。君、美和のいない世界を生きる覚悟ある?」


美和のいない世界?

意味がわからなかった。

美和と別れる気は更々ない。

なのに、なぜそんな覚悟が必要なんだ。


「別れる気ないですけど」

「なら尚更、その覚悟がないなら別れるべきだ」

「あの、言ってる意味がわからないんですんけど」

「その覚悟ないなら、これ以上君には話せない」


なんだよ、それ・・・

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