未来の約束
「俺、あなたのことをバカだとは思いません。むしろ、凄くカッコいいと思います」


男は、驚いたように瞳を見開く。


「でもあなたの言う覚悟は、正直今の俺にはないです。・・・すいません。だけど、誰にも美和の隣を譲る気は更々ありません」

「そっか。なら、そんな君に頼むのは間違ってるかもしれないが・・・渡してもらえないか、美和に」


男は鞄から紙袋を取り出すと、それを差し出す。


「今日病院に来なかったから、薬渡しに来たんだけど、返されてね。お願い、できないかなぁ」

「わかりました」


立ち上がり、支払いをしようとした俺の手から男は伝票を抜き取る。


「ここは、俺が」

「でも・・・」

「また君に会えるのを楽しみにしてるよ、桐島くん」


桐島くん?

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