未来の約束
ドアにもたれ掛かり、今でも鮮明に思い出せる美和と過ごした記憶たち。


「なぁ、美和。お前は知らないだろうけど、美和が告白してくれる前から、俺は美和が好きだった」

「え?」

「そんな反応見せるってことは、俺との記憶も戻ってるんだろ?」


今の質問には、返事をしてくれないか。


「知り合いもいない大学で、周りに合わせるように流されて、興味もないサークルなんかにも入ったりしたさぁ。窮屈な世界だなぁって思いながら、生活してた」


やりたいこともなけば、将来の夢なんてなかった。

ただ何となく大学に入った俺は、そんな大学生活に飽き飽きしていた。

そんな時、偶然美和のことを見つけたんだ。

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