未来の約束
生と死の分岐点で、必死に足掻く。

だけど・・・


「それでも1年経っても戻って来れなかったら、過去(一緒に過ごした時間)に縛られないで、ただ前だけを見て生きて」


浩太は困ったように、顔を歪める。


「ごめんね。でも、お願い。約束して?」

「・・・わかった」


自分で望んでおきながら、そんな未来がこないことを願っている自分がいる。

他の人に、浩太を取られたくない。

だけど、それ以上に・・・

これ以上、浩太の幸せの選択肢を奪いたくなかった。


「ありがとう」


涙でぐちゃぐちゃな顔で、それでも精一杯の笑顔を浩太に向けた。

これから先、どんな辛い治療が待ち受けていようとも・・・

浩太との約束が、あたしの希望となった。

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