未来の約束
ふと感じた違和感に瞳を開くと、桐島が人の髪で遊んでいた。


「何してるんですか?」

「お前との思い出に浸ってんだから、邪魔すんな」

「思い出って呼べるほど、一緒に過ごしましたっけ?」


あたしの言葉に、一瞬だけ桐島は複雑そうな顔を浮かべた。


「だから、邪魔すんなって」

「あたしは何もしてないじゃないですか」

「うぜぇ」


そう言いながら、人の髪をぐしゃぐしゃにする。

元々乱れていた髪をぐしゃぐしゃにされたところで、別に構わないが・・・

そんな桐島の行動に、トクンッと胸が波打つ。


「お前、今日どうすんだよ」

「帰りますよ」


明日は仕事だし、久々過ぎる行為に、体は疲れきっている。

だから帰って、少しでも休みたい。

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