未来の約束
「美和は良いの?」


不意に降られた問いに、「何が?」と聞き返す。


「生涯、1人で生きていくつもりなの?」

「まぁ、ね。一応、そのつもりだけど」

「ダメとは言わないけど。でも、まだ28だよ?決めるには早くない?」


別に、決めたわけじゃない。

ただ諦めたから、選択肢がそれしか残ってなかっただけの話だ。


「あたし、姉がいるの」

「そうなの?一人っ子だと思ってた」

「もう10年以上前に亡くなってる、10才離れた姉だけどね。だから、ほぼほぼ一人っ子みたいなもんだから、花音の考えはあながち間違ってないよ」


美香さんが亡くなって、もうそんなに経つんだ。

言葉にすると、不思議と染々実感させられる。

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