未来の約束
「だってムカつくんだもん、今泉。何でもサラッとこなして、トントン拍子に出世コースに乗って。同期として鼻は高いが、個人的には気にくわない」

「俺だって、それなりに努力して・・・」

「その努力、元を辿れば全然報われてないけどね」


あたしの言葉に、今泉はチッと舌打ちをした。


「何々、どういうこと?」


興味津々に聞いてくる花音に、あたしは苦笑いを浮かべる。


「元々、好きな子のために頑張ってたんだもんね~」

「廣木、覚えてろよ」

「今泉の癖に、キザな奴。でも好きな子のために頑張れる男って、カッコいいけどね。あたし、そう言う男好きだなぁ」


・・・なら、好きになってやりなよ。

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