世界No.1の総長と一輪の花




「ここじゃ寒いから移動しない?」



目の前の男は「この雪だしさ」と付け足して言う。



私が頷くと、



「……ごめん。前……見えてる……」



と申し訳なさそうに顔を逸らす男。



……前?



自分の姿を見ると、捲り上げられたままのキャミソール…露になっているピンクのブラ……



すぐにキャミソールを下ろして借りたパーカーで前を隠す。



羞恥で体温が上がっていく…



私の顔…きっと今赤い…



暗くてわからないことを祈るけど



「…ご、ごめん…なさい…」



顔を見て話せなかった。







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