世界No.1の総長と一輪の花
どのくらい切られただろうか。腹部、腕はもう傷だらけで、痛みしか感じない。
静かになったリビングに1人でいると、ガチャッと誰かが入ってきた。
「花莉、お前あの男に捨てられたんだって?」
口角を上げてニヤリと笑う俊。
「そんな可哀想なお前に仕事やるよ。明後日の18時に桜駅に行け。相手にはお前の写真送っておいたから。声かけられたやつと1日セックスしてこい」
冷たい目で私を見る俊。
「………や…だ……」
私は何でそんなことを言ってしまったのか。俊に抵抗しても痛い目みるだけなのに…
バチンッ!!
鈍い音がして、私の頬に痛みが走る。
「わかったか?」
俊が私を睨んでから、冷たい目で顔を覗き込む。
「……やっ…」
もう一度頬を叩かれて、「わかったよな?」と俊は私の髪を掴んで無理矢理目を合わせる。
私はこくん、と小さく頷いた。本当はもう仕事なんてしたくもないのに…
明後日が永遠に来なければいい。