世界No.1の総長と一輪の花
溶けてしまいそうなほど熱いキス。
角度を変えて何回も……私に呼吸をする暇さえ与えてくれない。
「……んっ…」
思わず声が漏れて、恥ずかしくなる。
……もう息が続かない……酸素…………酸素!!!
詩優の胸を軽くトントンと叩いて酸素を要求。なかなか離れてくれない詩優。
私の息はもう限界。一刻も早く酸素が欲しいのに……
っていうか詩優はどうやって息吸ってるの?それとも単に長時間息止めてられるタイプなの?
さっきよりも強く詩優の胸をドンドン叩く。そしたらやっと唇を離してくれた。
熱を残して……
息を乱す私。詩優は私を見て「そんなに苦しかった?」と笑う。
……余裕そうな顔して……
詩優はキスが上手い。いつも余裕な顔してるし……
もしかして詩優は……
女の子慣れしてる。
詩優ほどのイケメンを女の子が放っておくわけなんてないけど……暴走族の総長だし…
今までだってたくさんの女の子に言い寄られて来たんだろう。学校でだってモテるくらいだから…
それに比べて私は詩優に会うまでそういう経験がなかった。もちろん男性に免疫もない。
いろいろ考えると胸が締めつけられて苦しくなってくる……
詩優が私にしてくれてることを他の子にしていたと思うと………嫌だ。そんなこと想像したくない。