世界No.1の総長と一輪の花
変化
「きゃー!!!詩優様の登校よー!!!」
「こっち向いてー!!!!」
「詩優様ー!!!!!」
翌朝、学校に行った………んだけど…何ですかこの騒ぎようは。
本当にここは学校?と思ってしまう。
周りにはたくさんの人。女の子たちの黄色い声を浴びながら詩優に手を引かれて連れてこられたのは4組の教室。
…私のクラスに何で詩優が?詩優は1組のはずでしょ?
そんな疑問もすぐに掻き消された。4組の教室に入ってもみんなが詩優を見つめて騒ぎ出す。
今までだって詩優は女の子に囲まれていたけど…こんなに過激じゃなかったはずだ。
「花莉のことよろしく」
京子と明日葉の前にたどり着くと詩優は私の手を離した。
「任せて!」
どん!と自分の胸を叩く明日葉。一方、京子は
「詩優、どうせバレるなら今言った方がいいと思うけど。花莉に危害が及ぶ前に」
と心配そうな言う。
…どうせバレる?何が…?
私の理解能力が追いつかないから首を傾げるくらいしかできない。
「ここにいるやつ全員聞いて」
そして少し大きな声で詩優が話す。みんなが話すのをやめて……
まるで倉庫にいる時のようなかんじ。詩優が話すとみんなが黙って話を聞く。