世界No.1の総長と一輪の花




お昼の時間になると、詩優、竜二さん、倫也が私たちのクラスに来た。廊下、教室内は朝と同じように……それ以上に騒がしくなった。



雷龍の幹部が揃ったからだと思うけど…



「行こ」



詩優に手を引かれて教室をあとにする。やっぱりたくさんの視線を感じる。繋がれた手を見られるのも恥ずかしい……



空き教室に着くまでただ俯いて歩いた。






「あー!まじで疲れた!!!」



空き教室に着いて開口一番に倫也が言った。



「今日何人に喧嘩売られた?」



竜二さんが大きなビニール袋を机の上に置いて、真剣な表情をする。



「便所行ったら3年に絡まれたのが3人とー、階段ですれ違った3年に絡まれたのが2人だからー、今日は5人」



気だるそうに欠伸をしながら答える倫也。



…5人も…………しかも3年生……



「あたしは今日0人~」



明日葉はにこにこしながら机の上にある大きな袋からたくさんのパンとおにぎりを出して並べ始めた。




大きな袋にはおにぎりは10個以上、パンも種類豊富で菓子パンまである。パンはおにぎり以上の個数はある。しかも小さいパックの飲み物まで入ってる…





竜二さんはこんなにたくさん買ったんだろうか…




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