世界No.1の総長と一輪の花
辛さ
次に目を開けた時には…
ふかふかのベッドの上……
…え!?
…ここ……
「あ、起きた?おはよ」
声のする方を見ると……制服を着た男……
その制服は……私の学校と同じもので……
「……同じ…学校…?」
っていうかこの人は高校生…なんだ…
「そうそう。桜谷(さくらたに)高校…あんま行ってないけどさ」
にっ、と笑う男。太陽みたいな笑顔がやっぱり眩しい…
……っていうか…今…何時…
すぐ近くには私のスマホが置いてある…
……持ってきてくれたの…?
「あ、の!何から何まで…大変お世話になりました……あと…助けてくれて本当にありがとうございます」
私は立ち上がって頭を下げる。
「いいって。気にすんなよ。それよりも今12時過ぎだけど…学校行く?」
…12時過ぎ!?
「えと、は、はい!行きたいです!」
私がそう答えると男はまた笑う。
「ワイシャツは俺の使って。でかいと思うけどさ。んじゃ俺あっちにいるから。着替えて準備しな」
ワイシャツをベッドの上に置いてそう言ってドアを閉めて、去っていく男。
……そういえば…名前聞いてない…や…