世界No.1の総長と一輪の花
急いで着替える。ワイシャツは大きいけど…セーターを着れば誤魔化せる。
支度をすると、
「よし!行こ!」
男に手を引かれて部屋を出る…
またエレベーターに乗って1階まで下りた
…毎日大変だろうなぁ……エレベーターで1番上から1番下まで…
外に出ると雪が少し、積もっていた。
…雪……!
肌寒い……
「んー…バイクはやめたほうがいいな。ちょっと待ってて」
男はそう言って自分のスマホを取り出し、どこかに電話をかける。
電話を切ると、誰かが外に出てきてこちらに向かってくる。
頭ツルツルの………男の人…
寒そうだなぁ……なんて見ていると、ツルツル頭と目が合う。
「詩優さん。もしかしてこの方……詩優さんの姫ですか?」
………しゆうさん?……ひめ?
「姫ではないんだけどさ。同じ学校の子…としか言えないや」
「そうなんですね。では、どうぞ車に」
2人の会話を聞きながらついていく。
「乗って」
と言われたのは黒い綺麗な車……
「…あ、の…」
私が戸惑っていると、「大丈夫だから」と強制的に車の後部座席に押し込まれた。
ツルツル頭は運転席、私を助けてくれ男は隣に座る。
車が発進して、無言のまま学校に到着。
「ありがとうございました」
ツルツル頭にお礼を言って車を下りる。