世界No.1の総長と一輪の花




「尾けられてない?」



「あぁ、やっぱり?」



食べながら話す明日葉に同意する倫也。



………つけられてる?…それって……誰かがついてきてるってこと?



「ちょっと急ごう」



肉まんの最後の一口を食べて、明日葉は私の手を取って早歩きになる。



「ちょっと厄介かも」



倫也は面倒くさそうな顔をしながら笑う。



……やっかい?



今まで通ったことも見たこともないような道をどんどん進んでいく。人通りが少なく、まだ空は明るいはずなのに…今いるところは路地裏で、少し暗く感じる。



なんだか不気味だ…




「明日葉、俺が片付けとくからひめちゃん倉庫に連れてって」



倫也が立ち止まって、私たちに手を振った。




「任せて!」



明日葉は私の手を引いたまま小走りになる。今はそれだけやばい状況なのだろうか……私は必死に足を動かした。













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