世界No.1の総長と一輪の花
*
「……なんで昨日のあんたがここにいんの?」
俺を見て驚いてる茶髪の壮。明らかに俺を警戒してる藍色の髪の奏太。
まぁ、それも当たり前か。だって俺が今来ているのは2人の中学校、西崎(にしさき)中学校なんだから。
「お前らのその学ランに見覚えがあったから、来た」
ここは中高一貫の学校。地元じゃ不良の学校で少し有名だし。
何より…
「お前らを雷龍に入れたいと思ったから」
俺がそう言うと奏太と壮はめんどくさそうな表情に変わった。
「…昨日も言ったけど族になんて興味ねぇ」
「そういうことだから」
全く興味を示さない2人。
「ちっとは考えて」
ぐしゃぐしゃと2人の頭を撫でてから俺は校舎をあとにした。
それにしても壮と奏太は背が低い……花莉と背丈変わんねぇんじゃねぇの…?
なんて呑気なこと思ったり。