世界No.1の総長と一輪の花








「おかえり!」



マンションの部屋に帰ると、花莉が笑顔でお出迎えしてくれる。この笑顔が可愛すぎて、今までの疲れが全部吹っ飛ぶ。




「今日ね、ハンバーグ作ったの!!絶対美味しいから食べて!」



自信満々に言う花莉。花莉は毎日俺の分も飯を作ってくれる。だからどんなに帰りが遅くなっても必ず食べてる。



でも、今日は帰りが早いから久しぶりに一緒に食える。それが俺は嬉しい。




「さんきゅ」



ぽんぽんと、頭を撫でると嬉しそうな表情をする。本当に可愛い。




「……あっ!だ、だめ!ルールー違反!!」




急に思い出したかのように言う花莉だけど、抵抗はしてないからそのまま頭を撫で続けた。




花莉の許可なしに触れちゃだめっていうのは結構俺が辛いんだよな……すぐ触れそうで…




現にもう触れてるし…




でも許可とればしてもいいってことだよな?




「キスしてもいい?」



「………だっ!だめっ!!」




頭を横にぶんぶんと振る。



俺はにやりと口角を上げて、口を開く。



「キス以上は?」



「…だっ…だめに決まってる!!」




顔を真っ赤にしながら首を横に振る。その姿もやっぱり可愛すぎるから抱きしめたくなる。




そんな気持ちを抑えて、リビングに向かった。



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