世界No.1の総長と一輪の花
それから2日後、コンビニでアイスを食ってる3人を見つけた。まさかの組み合わせで、奏太、壮、誠の3人。
「…」
「あー!またあんたに会った」
「し、しししし詩優先輩!!」
俺を見るなり睨んでくる奏太。「最悪ー」と言いながらケラケラ笑う壮。少し驚いてる誠。
よく見なくてもわかるけど…
3人の顔には絆創膏が貼ってあって、しかも殴られたあとまである。
「…お前ら、その傷どうした?」
俺がそう聞くと「あー、これ?」と壮が笑ったまま言う。
「昨日ちょっといろいろあってさー」
それ答えになってねぇよ。と思いながら誠を見た。誠なら答えてくれると思ったから。
「……き、のう奏太くんと壮くんがっ…!!」
慌てて誠の口を手で塞ぐ奏太と壮。
「…なんもねぇよ」
奏太がかなり不機嫌そうな表情へと変わった。
…これのどこがなんもねぇだよ。何か隠そうとしてるし…
「……そんなに言えねぇことなの?」
奏太と壮は黙り込んで、答えようとしない。
「チッ」
舌打ちをしてから歩き出す奏太。壮は何か小さな声で誠に耳打ちしてから奏太のあとを追っていく。
そのあと、この場に残された誠に聞いてみたけど何も答えることはしてくれなくてただ
「ごめんなさい」
と謝るだけだった。