世界No.1の総長と一輪の花
助けて
ピンポーン♪
現在は21時過ぎ。外からチャイムが鳴る音がした。
もしかしたら詩優かもしれない。なんて思いながら玄関のモニターを念の為チェックすると、そこに立っていたのは意外な人物だった。
八王子くんだ。
何で八王子くんがここにいるんだろう。詩優に何か用があるの?
『妃芽乃さん、高城雅を無事で返して欲しかったら出てきてくれないかな?』
……雅さん!?
しかも八王子くんは私がここにいることも知っている。
「……な、何で……八王子くんが……雅さんを…?」
『あー、言ってなかったね。僕は鳳凰の幹部なんだ。だから高城雅を鳳凰が捕らえた』
…え?……
八王子くんが……鳳凰の幹部?それで雅さんを?
『妃芽乃さん、早く出てきて。高城雅が死んじゃうよ?』
「……わかった」
私はすぐにスマホを開いて、
"助けて"
と詩優にメールを送信したからスマホを制服のスカートのポケットにしまって玄関の扉を開けた。