世界No.1の総長と一輪の花
「でも、妃芽乃さんがつれたから君はもういらないかなー」
八王子くんはゆっくりワゴン車の後ろの席に向かい、カタカタと震えている女の子の頬に触れた。
…その女の子は雅さんだ。
八王子くんは雅さんの制服のリボンを解いてにこにこと笑う。
「犯していいんですか!!」
「ぜひ俺たちに任せてください!!」
坊主の男2人は私の腕を離して、雅さんの方を見てギラギラとした獣の目をしていた。
……雅さんは先々代のお孫さんなのに…!!
「待って!!その子には手を出さないで…!」
気づいたら私は声を出していた。
「妃芽乃さんは優しいね。でも………
自分の身も危ないってことを自覚した方がいいよ?」
八王子くんはにこにこしたまま私と目を合わせる。とても冷たい目で、何だか怖い……
「まぁ、そういうんじゃ代わりに全部妃芽乃さんで楽しもうかな~。
ここで車を止めて」
八王子くんの言葉で車が止まり雅さんが引きずり下ろされた。
すぐにまた車が発車。