世界No.1の総長と一輪の花
念の為、壮と誠の息があるかを確認。
「…息はある」
しっかり呼吸をしている…けど、ひどい怪我だ。
しかも俺の嫌な予感が当たってたら……ガチャガチャと入口の扉を引いたり押したりしてみたけど……やっぱり開かない。
…閉じ込められた……
地面に落ちた自分のスマホを拾って時計を見ると、残り30分を切っていた。
くそっ!!!!!!
『詩優!無事!?』
床に落ちたスマホから京子の声がする。どうやらまだ切れていなかったようだ。
「…おう。それより京子、あと何人?竜二は無事か?」
『雷龍のメンバーはもう全員助けてるわ。竜二も無事よ』
「…そっか…
京子、こっちに応援呼んでくんない?負傷者が3人と…あと、閉じ込められた」
『ちょっと!!それ早く言ってよ!!!』
「悪ぃ」
『わかったわ』
「俺は八王子に電話してみる」
『了解』
電話を切ってから俺は花莉のスマホに電話をかけた。