世界No.1の総長と一輪の花

なんで私にはお見舞いの許可出してくれなかったのに…雅さんはOKなの…？



っていうかなんで許可してくれなかったの…？



「むくれてる」



詩優は私の言いたいことをわかったうえで楽しむように私の頬を指でつんつんする。



「…私だってお見舞い行きたかったのに」




「お前が来たら離せなくなると思ったんだよ」

「…絶対嘘だ。可愛い女の子にお見舞いに来て欲しかっただけでしょ」





「俺はお前しか可愛いとか思わねぇし……妬いてんの？」

「…妬いてないもん」





「それより俺はお前と八王子が一緒にいたって考えるだけで妬けるけど」




心臓がドキリとした。妬いてくれるのは嬉しいけど……八王子くんに何回もキスされたうえに体まで触られたことを思い出したから。




「…どこ、触られた？」




そう聞かれたのは私の顔に出ていたからだろうか……




「………………どこも」




隠したい。できれば言いたくなかったから。他の人とキスしたなんて。




「嘘つくな」

「………」





「…言って」


「………やだ…」