世界No.1の総長と一輪の花
歓迎会
詩優は雷龍の集まりの時に、私と付き合ってると報告した。それを聞いた雷龍のみんなは泣いて喜んでいる人がたくさん。
詩優は本当にみんなから愛されている。
私はというと…………
絶賛雅さんに呼び出され中です。
2人で話がしたいと言われてやってきたのは倉庫の外。
「……花莉ちゃん、今までごめんなさい」
雅さんは頭を下げて、私に謝った。本当は内心ドキドキしていたんだ。「詩優と別れろ」とか言われるのだと思っていたから……
「…あと、あの時……雅のこと庇ってくれてありがとう…」
もしかして……もしかしなくても…雅さんは根はいい人なのかもしれない。
雅さんはいつだって自分の気持ちをはっきり伝えられる人で……すごい人だと思う。
「……み、雅さん…顔上げて?」
私がそう言うとゆっくりと顔を上げる雅さん。目には涙が溜まっていて、今にも溢れてしまうんではないかと思うほど…
「…私、怒ってないよ。むしろ雅さんのこと尊敬してる……
雅さんはいつも詩優に気持ち伝えてたでしょう?それに今だって、雅さんは私と向き合ってくれてる。そういうところ、本当にすごいと思う」
「…花莉ちゃん……」
雅さんはとうとう耐えられなくなって、大きな瞳からは涙が溢れて…ぽたり、と地面を濡らす。