世界No.1の総長と一輪の花






倉庫に着くと詩優は手を離してくれた。中に入るといつも通り



「「「「「「「「「「「「「こんにちは」」」」」」」」」」」」」




と揃った声が響く。




顔色を一切変えない奏太くんと壮くん。びくびくして奏太くんと壮くんの後ろに隠れる誠くん。




今日の雷龍はいつもと違う。




「……いつもこんなアホみたいな格好してんの?」




奏太くんがメンバーを見て小声で詩優に聞く。そう聞くのも無理ないような気がするけど……




だって、みんなお祭りモードで鼻眼鏡つけたり、ピエロみたいな格好してるも入れば……少し蒸し暑くなってきたのに着ぐるみルームウェアまで着てる人もいる。




「今日は歓迎会だからな」




にっ、と笑う詩優もなんだか楽しそう。




「さぁさぁ、主役はこれ付けてここに座りな」




哲哉さんはパーティー用の三角帽子を3人に無理矢理つけると、背中を押して3つ並んである椅子に座らせた。




「これ、詩優さんと姫さんの分っす!」




そう言って貴詞さんに手渡されたのは糸引きクラッカーだ。









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