世界No.1の総長と一輪の花
みんなの後ろ姿がなんだか面白い。着ぐるみルームウェアを着たままの人だっているし。
以前雷龍に喧嘩を売ってきた暴走族、"狼犬"の敵地に行った時は真面目なみんなの後ろ姿見れたけど。こっちの後ろ姿も好きかもしれない。
「まじで無理だと思ったら俺の背中3回叩いて」
詩優はそう言ってからバイクに跨って、エンジンをかける。
私はぎゅっと強く詩優にしがみついた。
みんながバイクを走らせたあと…1番最後尾に「行くぞ」と詩優が言ってからバイクを走らせた。
風をきって進む。
詩優のバイクに乗せてもらったのは久しぶりな気がする…
…いつぶりだろうか。
徐々にスピードをあげていくバイク。私はそんなことを考える余裕が一瞬でなくなった。
今までいかに詩優が安全運転をしていたか…が分かった。今のスピードは早すぎる……
手を離したら一瞬にして振り落とされてしまう。絶対に…