世界No.1の総長と一輪の花
「さぁ、ここからは大人の時間よ」
京子がそんなことを言うから何かと思ったら、やってきたのはランジェリーショップ。
ピンク、白、黄色、水色、花の刺繍だったり、ハートの刺繍がついていたり。本当にたくさんの種類がある。
「何でここに俺らも連れてくるわけ?」
壮くんが呆れ顔でため息をつく。奏太くんは帰ろうとしてるし、誠くんは石のように固まってしまった。
「だってあんたら私たちの護衛でしょ?」
京子は逃げようとした奏太くんの襟元を掴んで逃がさない。抵抗する奏太くんに
「大人しくしてたらご飯奢ってあげるからそこにいなさい」
京子がそう言うと大人しくなった。
「詩優の好みはかわいい系じゃないかしら。これなんてどう?」
京子は私にふりふりがついたピンクのブラジャーを見せる。
…可愛いけど……残念ながら私には似合わなそうだ
「そういえばあいつとあんたって同居してるんだろ?そういうのは一番詳しいんじゃねぇの?」
壮くんの指すあいつとは詩優のことだろう。っていうか私がそういうのに詳しいわけないんだけど…
「…く、詳しくなんてないよ!!」
「夜の営みとかあんだろ?」
夜の営みなんて生々しい表現をしないでほしい。恥ずかしくて顔が熱くなっていく。
「……」
「…は?ねぇの?」
「……部屋別々だもん…」
こんなのちょっとした言い訳に過ぎない。
男の人はやっぱりそういうのをしたいと思っているのだろうか…
「早く犯されろ」
と奏太くんが呟くから足を軽く踏んずけた。