世界No.1の総長と一輪の花




それから回転寿司に行ってお寿司を食べて、あっという間に22時。



「花莉にプレゼント」



京子から紙袋を手渡された。



「え!!」



誕生日でもないのにプレゼントをもらうのはさすがに申し訳なく思ってしまう……



「受け取って?使い方は今度教えるから」



「ね?」と京子が可愛く微笑むから私は「ありがとう」とお礼を言って有難く受け取った。



今度なにかお返ししよう。










康さんが迎えに来てくれて、1人ずつ家に送ってくれている。今更ながら気づいたのだが、康さんは詩優と同じマンションに住んでいるんだとか。




だからすぐに来てくれるんだ…




みんなを送り届けて、車内は私と康さんの2人。特に話すこともなく、私はぼーっと窓の外を眺めていた。




















だからこの光景を見たのは本当に偶然。











不意に信号で止まった車の中でふと見えたんだ。





黒スーツに身を包んだ誰もが見とれてしまうような男の人と、赤いドレスに身を包んだ茶髪の美しい女の人。





男の人が女の人をエスコートして車の中に乗り込むところ。





本当にあれでこそ美男美女。周りから見ればお似合いのカップル。










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