世界No.1の総長と一輪の花
「…これはさすがにだめ」
私の隣に座る詩優の襟元からちらちらとキスマークが見える。
詩優のシャツのボタンに手を伸ばして、上までとめる。首筋のキスマークは見えるところにあるけど……鎖骨のキスマークは隠すことに成功。
「キスマークなんて見せねぇと意味ねぇだろ」
「……見せちゃやだ」
「自分からつけたくせに」
確かにその通りだけどさ…
他の人に見られたら恥ずかしいじゃん……
「…だって…つけないと浮気するでしょ…?」
詩優のことはもう信じてる。だけどそう言ったのは詩優が私に意地悪するからだ。
「じゃあ安心するまで俺にもっとつけて」
詩優はプチプチとシャツのボタンをはずす。しかも一番下まで。綺麗な鎖骨、黒いシャツが見えてなんだか色気がある。
……詩優は、ここがリムジンの中だということを忘れていないか。リムジンの中は私たちだけじゃないのに
…運転手さんがいる……
「……う、嘘。信じてるから………ボタンしめて…」
「…やって」
甘い声で私を誘う。ドキドキしながら私は詩優のボタンを震える手でプチプチと上までとめた。
それからは恥ずかしくて、ずっと下を向いていたけど詩優に手を握られて…指を絡められて、強く握ったり、力を緩めたりして遊ばれてた。