世界No.1の総長と一輪の花
「…あ、ありがと」
朝と同じように助けられてしまった。朝と同じように………
…っ!!
思い出すのは昨日の、お互いを求めあった夜。それで朝、腰が立たなかったんだっけ…
「…歩ける?」
幸い、腰が抜けたのは一瞬だけだったようで、大丈夫そう。詩優の言葉に頷いた。
なんだか恥ずかしくて顔は赤かったと思うけど…
「じゃあ竜二、俺と花莉中入るから」
詩優がそう言うと竜二さんが、大きな扉を開けてくれる。
開いた扉からは眩しいくらいの光。
詩優は私の腰に手を添えたままゆっくり歩いて、一緒に中に入った。