世界No.1の総長と一輪の花
中はとても広くて……ドレスを着た綺麗な女性やスーツに身を包んだ男性がたくさん。
いくつか丸いテーブルがあって、その上に料理が並べられている。
天井には今までで見たこともないようなシャンデリア。
高そうなものばかりあるおしゃれな会場。
そこはまるで貴族のパーティー。
一般人の私なんかが来ていい場所じゃない。これは今日何回も思ってるけど……
しかも私なんかが詩優の隣にいるせいか、周りから好奇の目で見られている…気がする…
「ごきげんよう、詩優様」
そう声をかけてきたのはすごく綺麗な女性。淡い紫のパーティードレスに身を包んで、胸元が大胆に出ている。
見るからに大人の色気がある人…
「…あぁ。柊さんか」
思い出したかのように言う詩優。
…柊さん?
1人が声をかけてきたら、次々に人が集まっくる。女性も男性も。詩優と私を囲むように。
「詩優様!お元気でしたか?」
「私のことは覚えてらっしゃいますか!?」
「その女性は誰ですの!?」
やっぱり詩優はモテる。どこにいても。
当たり前のことだけどなんだか複雑だ……