世界No.1の総長と一輪の花
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俺はあのあと1人で壮を助けに行った。けれど"白虎"という族に1人で立ち向かってかなうはずもなく……好き放題にボコボコにされてから、傷だらけの体を引きずって壮と帰った。
それから何週間かして、
俺と壮は黒烏に呼び出され、そこでもボコボコに殴られまくった。
「ガキが調子乗んな」
「その態度が気に入らねぇ」
「生意気」
「死ね」
「お前らみたいなやつは死んだ方がマシ」
今まで仲間だと思っていた奴らからの言葉。
「てめぇらのこと、初めから仲間だなんて思ってねぇよ?ただ、毎日の暇つぶしで遊んでやっただけ」
総長だった黒木に最後に言われたのはそんな言葉。
初めから俺らの居場所なんてなかったんだ…と思い知らされた。
俺と壮はもう二度と、族に入らないと……信頼しないと決めた。