世界No.1の総長と一輪の花
黒烏を抜けてから、俺たちはいろんな族に喧嘩を売られてその喧嘩をひたすら買ってた。そんなある日、俺と壮は世界No.2の暴走族である"鳳凰"に勧誘された。
「ねぇ、君たち。鳳凰に入らない?」
声をかけてきたのはクリーム色の髪の男。その男の後ろには今にも俺らに噛みつきそうな坊主頭の男2人。
「入らねぇ」
「興味ねぇし」
そうやって断ると「んだとゴラァ」後ろにいる坊主頭の男が殴りかかってこようとした…ところでクリーム色の髪の男が笑いながら2人を止めた。
「また来るね」
クリーム色の髪の男が俺らに手を振って、後ろにいる坊主頭の男2人を引きずりながら帰っていく。
この後、雷龍の総長…あいつから勧誘された。
最初は入る気なんて全くなくて、しかも視界に入れたくもなかったのに。
なんだかあいつは他のやつと違った雰囲気をまとっていた。説明すんのは難しいけど……こう、本気で俺らのことを見ていてくれている……気がした。
そんなのただそう見えるようにしているだけで、惑わされたらダメだ。
そう思って、あいつが来る度に……ってしつこいくらい勧誘に来てるし。あいつが来る度に、俺はあいつに惑わされないように睨んだ。