世界No.1の総長と一輪の花








金属バットで殴られて、赤い血がぽたりと垂れる。






それを…俺はただ見ていることしかできなかった。






あいつが、あのバットを避けていれば確実に俺らに当たっていた。







でも…………






それをあいつは庇った。






どうして………





しかもふらついた体で、血まみれのままで走り出そうとするし……







さすがにそれは応援で助けに来た銀髪のやつに止められて、でもそれでも止まらなくて…………







「その3人、俺が雷龍に入れたいやつだから……すぐに病院連れてってやって」










そんな声が聞こえてきて、包帯だけ巻いてもらってすぐに走り出したあいつ。













……あいつ、あのままじゃ死ぬんじゃねぇの…












ただの馬鹿じゃん…


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