世界No.1の総長と一輪の花
「……なぁ、奏太。あいつなら…信じてもいい、かも」
帰り道、壮は呟くように言った。
「……………俺も」
そう答えた自分に少し驚く。
でも、あいつといるのは悪くない気がする。
次の日、学校をサボってあいつの病室に行くと
「奏太!壮!誠!お前ら怪我は大丈夫か?」
昨日とは違って元気な声が聞こえてきた。
……元気じゃん
「だ、だだだ大丈夫…です!」
「まぁねー」
「…おぅ」
…あいつの方が大怪我のくせに……
「どうした?お前らが俺の見舞い来るとか。まさか、雷龍入る気にでもなった?」
にやにやとふざけたように言うあいつに、
「そのまさか!」
「…仕方ねぇからな」
と答える壮と俺。