世界No.1の総長と一輪の花
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たこ焼き?を食べて片付けをして…ゆっくりしてたら17時過ぎになっていた…
「ごめんなさい!私もう帰るね!!」
……やばい。昨日の傷が治ってないのにこれで蹴られたら痛すぎる…
「送ってく」
詩優が立ち上がるけど、「大丈夫!今日は本当にありがとう!今度学校でね!」と言って急いで部屋を出た。
エレベーターが来たところで乗ると、詩優もギリギリで乗った。
「危ねぇから送る。拒否権なしな」
にっ、と詩優が笑う。
送ってもらうと余計あの家に帰りてくなくなる…けど、もう少しだけ…もう少しだけ夢をみさせて…
「家どこ?」
「桜谷高校までで大丈夫。そこから家近いの」
「わかった」
ヘルメットを被せられて、バイクの後ろに乗る。
頬に当たる風が冷たくて…寒い…
詩優の方が絶対寒いだろうけど…
桜谷高校で詩優に下ろしてもらい、そこで別れた。
ほんの少しだけ寂しかった…気がした。