世界No.1の総長と一輪の花
何年かぶりに食べるお母さんのご飯はとても美味しくて、涙が出そうだった。
…詩優はちゃんとご飯食べてるかな……
夜になれば詩優はもう寝たかな、とか。私がいなくても朝起きられるのかな、とか。そんなことばかり考えてしまう。
ずっとスマホのメールを書いては消しての繰り返し。
………詩優に会いたい。
会いたくてたまらない
ふとポケットの中に手を入れたら……1枚のカードが出てきた。それも返そうと思ってポケットにしまっておいたカードキー。
そのカードキーをじっと見つめる。
これは私が詩優と暮らし始めてすぐに渡されたもの。
「……花莉は…本当に夜瀬くんのこと大好きなのね」
お母さんが布団の中に入りながら、優しく微笑む。
「…うん。大好き」
「もし…夜瀬くんさえ良ければ、週何日か泊まりに行ってもいいわよ」
………え…