世界No.1の総長と一輪の花
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最初に口の中に入れたのは丸くて甘いもの。しかもかなり柔らかい。
甘い汁……を含んで噛む前にとろけていく。
多分これはマシュマロ。
「うえっ…」
「誰だよ!!俺の嫌いなパプリカ入れたやつ!!」
「フランスパンはなかなか美味しいわ」
「…これが闇鍋……」
「…辛い……っ」
お世辞にも美味いなんて言えない。以前やった時も美味いなんて思ってないけど……
人生で2度目の闇鍋パーティーを?やってるとこ。
待て待て。今、誰か吐いたような気がするんだが…
「今吐いたやつ誰!?」
「明日葉!!明日葉です!!総長!!」
倫也の声が聞こえるが、電気を消して真っ暗にしているため視界が悪い。
全く見えないわけじゃないけど…
「…大丈夫倫也の方で出したから」
「ふざけんな!!」
倫也と明日葉がぎゃーぎゃー騒ぐと、隣に座る花莉が俺の腕をぐいぐいと引っ張ってくる。
「…辛いっ……」
聞こえてくる花莉の涙声。
「水飲め、水!!!!」
予め置いておいたペットボトルの水。蓋を開けてすぐに花莉に手渡した。