世界No.1の総長と一輪の花



「…総長……もしかしてこの女、夜瀬の正体知らないんじゃ…」


助手席に座る髪の毛の長い男が後ろを向く。



…そうちょう………?詩優の正体?



「どのみちこいつは夜瀬の大切な女に違ぇねぇ。倉庫に連れてく」



それからどのくらい車に乗っていただろう……



「下りろ」


車から下ろされた場所にはたくさんの人…たくさんのバイク……



「お前ら聞け!!!!!!"雷龍"の姫を手に入れた!!!これで"雷龍"を解散させて……"白虎"がトップだ!!!!!!!!!!」



金髪男が大声で言うと…



「「「「「「「「「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」」」」」」」」」」」」」



と、たくさんの男たちの雄叫び…



思わず耳を塞いだ。



ここまで来て……何となく理解した。この人たちはきっと……



暴走族。



そしてきっと詩優も……



"暴走族=怖い"というイメージしかなかったのに…詩優は最初から優しかった…


< 39 / 599 >

この作品をシェア

pagetop