世界No.1の総長と一輪の花
「…総長……もしかしてこの女、夜瀬の正体知らないんじゃ…」
助手席に座る髪の毛の長い男が後ろを向く。
…そうちょう………?詩優の正体?
「どのみちこいつは夜瀬の大切な女に違ぇねぇ。倉庫に連れてく」
それからどのくらい車に乗っていただろう……
「下りろ」
車から下ろされた場所にはたくさんの人…たくさんのバイク……
「お前ら聞け!!!!!!"雷龍"の姫を手に入れた!!!これで"雷龍"を解散させて……"白虎"がトップだ!!!!!!!!!!」
金髪男が大声で言うと…
「「「「「「「「「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」」」」」」」」」」」」」
と、たくさんの男たちの雄叫び…
思わず耳を塞いだ。
ここまで来て……何となく理解した。この人たちはきっと……
暴走族。
そしてきっと詩優も……
"暴走族=怖い"というイメージしかなかったのに…詩優は最初から優しかった…