世界No.1の総長と一輪の花
「へぇ、夜瀬の女か。女に興味を示さなかった夜瀬がねぇ…まさか彼女つくるとは」
「めっちゃ可愛ええ子やん!!」
紅い特攻服を着た赤メッシュの男と、紫の特攻服を着た紫色の髪の男にじろじろと見られる……
どうしたらいいのかわからず詩優の背中に隠れた私。ぎゅっと詩優の特攻服を掴むと、詩優に笑われた。
「紫頭の方が紫苑の総長、五十嵐 泰成。赤メッシュの方が紅蓮の総長、相良 大雅(さがら たいが)」
…この人たちが総長!!
思い返してみれば、さっき前にいた人たちだ…
私は詩優の背中から出て、ぺこりと頭を下げた。
「ひ、妃芽乃 花莉です」
ぱっと顔をあげたけとき……
2人の男性はすごく整った顔をしていることに気づいた。
「もっと人見知りでいてくれた方が安心なんだけど」
詩優はそう言うと、ゆっくり私の頭を撫でる。
私はその言葉の意味がよくわからなかった…