世界No.1の総長と一輪の花
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家ではよく眠れない。だから朝早くに倉庫倉庫に行って眠ることが多い。
いつもだいたい昼過ぎに目を覚ます。だから今日もいつも通りに目を覚ましたと思うんだけど…
「………この傷、どうしたの?」
心配そうに見つめてくるのは雷龍の姫。
慌てて起き上がると、ばさり、と何かが落ちた。下に落のはタオルケット。隣を見ると壮はまだ寝ていて、タオルケットがかけられている。
「……別にどうでもいいだろ」
「よくない!!!!!」
軽く睨んでやったつもりだったのに、目の前の女は怯むことなく言う。
「……喧嘩した」
「…本当に?」
…何で信じないのか。族のやつはよく喧嘩すんじゃねぇのかよ……
「………ほんと」
「…お腹とか、思いっきり蹴られたでしょ」
心臓がドキリとした。だってこの女が言ってることは当たってるから。
っていうか見られた……?
「…変態女」
「なっ…!!お腹出して寝てる奏太くんが悪いもん!!」
「………」
え……
俺、そんなに無防備に寝てたのか……?