世界No.1の総長と一輪の花
…鳳凰はでかくなりすぎた……
鳳凰だけでも強えのに……鳳凰と戦った時のあいつは大怪我をした。それは俺たちを庇ったせいだけど……
…あいつ、俺らのこと庇ったの後悔してんのかな…
「あっはっはっはっ!!!!」
楽しそうに笑う黒木。
俺たちはただ拳を握りしめて見ていることしかできない。
「抗争を止める方法が一つだけあるんですよね?黒木総長」
幹部の1人がにやにやしながら口を開いた。
……止める方法?
いい言葉に聞こえたけど……
嫌な予感しかしない。
「………その方法は?」
「奏太くん、壮くんが正式に黒烏のメンバーになること。
そうすれば抗争を止められるよ」
黒木がそう言うと、「チッ」と舌打ちをする壮。
黒木はどこまでもふざけたやつだ。今すぐにでも殴り飛ばしたい…
けど……
「…なぁ、壮」
「…奏太、考えてることは同じだな」
何で俺たちは抗争を止めたいと思ったのか。
雷龍なんてどうでもいいだろ…
別に対して思い入れもないし…
あいつがしつこいから入っただけなんだから…