世界No.1の総長と一輪の花
私をそっと座らせて上着をかけてくれる詩優。
「ごめんな」
と、私に言ってから詩優は立ち上がってすぐに金髪男に近づく。
「悪かった!!"白虎"は解散する!!だから許してくれ!!」
金髪男は慌ててそう言う…けど、
詩優は金髪男めがけてみぞおちに1発、拳を入れる。
呆気なくドサッと倒れる金髪男。
詩優は私を抱きかかえて、倉庫の隅におろす。脱がされた服を私に渡して、
「もう少しだけ待ってて」
と私の頭を撫でてから走って行ってしまった。
…詩優の手……大きくて温かかった…
脱がされた服を着て、さっきまでいた方を見ると……
たくさんの男たちが倒れた中、立っている3人の男たち。
詩優、倫也、竜二さん……の3人
…あれだけの数を………たった3人で…?この短時間で……?
やっぱり……本当の本当に……暴走族…なんだ……