世界No.1の総長と一輪の花
昨日、いきなり知らない番号から電話がかかってきた。知らない番号からかかってくる電話はあまりよくない電話が多い…
最初は出るつもりはなかったのだが、何コールもずっと電話がなっているため通話ボタンをタップした。
『もしもし!!花ちゃん!?もし良かったらバイトしない!?』
電話をかけてきた相手はまさかの人物。詩優のお姉さんである朱里さんからだった。
「…バイト、ですか?」
『急にごめんね。今うちのホテルの社員が8人辞めちゃってね、人手が足りないの…
だからしーくんの彼女である花ちゃんにバイトをお願いできないかと思って……』
…正直、バイトはしたい…すごく。
でも、以前それを詩優に言ったら許可がおりなかったんだ………
…申し訳ないけど断らなくちゃ………
『だめ、かな………』
電話越しに聞こえてきた朱里さんの声はとても寂しそうで
「やります」
気づいたら私はこう答えていた。